【owners】"最悪だ!" と感じるタイミングこそ映像に残しておく
- kaidohonoda
- 2月23日
- 読了時間: 5分

文章や写真、映像などに残るものは、できるかぎりきれいに!かっこよく!これが人間の性だと思います。2017年の流行語大賞には「インスタ映え」が選ばれました。スマホの普及、十分なカメラ機能の搭載、SNSの浸透も背景にはありますが、そういったものが アウトプットを変えていきつつも根底の部分は"よく見られたい"でしょう。映えるお店/料理/スポット... そういったものを探し求め、それが普段の自分の生活とはかけ離れたものであっても気にしないし、むしろ、一種の "憧れ" が自分を引っ張ってくれる。そういった感覚は理解できるところもあると思います。
人は "承認欲求" から逃れられない生き物である
人は社会性を持った生き物です。生まれながらに誰しもが一人では生きていけません。人生を生き抜くため、集団に属すことが必要だと本能的に理解しているからこそ、無能ではなくよく見られたいし、人から求められたいんです。そういうことで、我々は他者からの承認欲求に敏感です。これは良い悪いではなく、何万年という歴史の中で、遺伝子レベルからそう生きるようにインプットされているものなので、抗いようがありません。
しかし、多方面で承認されたいという気持ちから、必要以上に格好つけてしまうこともしばしばあります。SNSで自分をよく見せようとしたり、高級なものを身につけてステータスを誇示したりするのも、承認欲求の一環かもしれません。適度な承認欲求は社会生活を円滑にしますが、過度になると無理をしてしまったり、自分らしさを見失うと、本来向かいたいゴールに近づいていないこともありえます。これは本能ではなく自分の意志がそうしているとも思えてしまうので、認識できないこともあり注意です。ちょっと話がそれました!
人生、山があれば谷もある
つまりは、色々なシーンで見栄えをはってしまうということですが、短くない人生、もちろんいいことばかりではありません。山のように高く盛り上がっているシーンがあれば、谷のように深く沈むシーンもあります。今日のテーマは、この谷のタイミングこそ映像などに残しておこうよ!という話です。
上記の理由から、本能はこれを邪魔してきます。自分の凹んでるシーンをなにかに残しておくなんて、気持ちが良いものでもありません。でも、ここをあえて残すのです。
高くジャンプするには、その手前で深く沈み込む必要があります。深く沈んでいるその瞬間、それはただ沈んでいるのではなく、高く飛び立つその準備なんです。あなたのそこに価値があり、僕はそれを残したいんです。
ふじたく君のジャンプアップ
僕の会社の後輩に、ふじたく君という現在26歳の男性がいます。彼が会社の内定者の時から交流があり、気づけばもう5年ほど?とにかく、すごく好きなやつです。僕がインタビューを撮り始めたタイミングで、彼に声をかけました。
これは意図していなかったのですが、1年半ほど前、最初に撮影させてもらった時の彼の調子は、わりと悪かったです(笑)おそらく、僕がお願いしたので、よくわからない中で付き合ってくれたのだと思います。
インタビューのフル尺は、以下でみることができますので、お時間のある方はぜひ。おすすめは、4:12~「Q 今やってみたいことはある?」からの20秒ほどです。
会社だけが人生ではないことは言葉では理解しつつも、仕事にどっぷりと向き合い、そこで仕事 内容や人間関係に四苦八苦し、自尊心を喪失している感じは、この時ならではだったかもしれません。見ていただければわかりますが、終始覇気がありません。見事な八の字眉です。
ただ、その中でも、自分の良さや生きる道を見出し、最後の1年後の自分に送ったメッセージは、偽りのない言葉だなと思わされます。
そこから1年半の歳月が流れました。辛い時期を逃げずに向き合い続けた彼は、いまや組織をリードしていく存在になっています。若手からの質問は彼に集中し、勉強会を率先して開き、横軸にも貢献する、そんな状況です。
見てください、下のサムネイルを。別人です。25,26歳の男性ですので、顔が変わる成長期ではありません。圧倒的な自尊心の差です。内面は外見にでるといいますが、本当にいい例です。たったの1年半前と今とで、こんなにも人は変わるのか!!僕自身も驚いています。あえて同じ質問をしてみたりもしましたが、前回は返答に詰まっていたものも、イキイキと自信をもって回答してくれました。素直に嬉しかったです。
悪いタイミングを残しておくことで
彼はきっと今でも「1年半前は相当辛かった!」とは言えます。ただ、辛かったことは覚えていても、その時の感情/心情をリアルに思い出すことはなかなか難しいことです。通常の生活であれば、あえてこのタイミングを残そう!なんて思わないので、きっと耐えて耐えて、徐々に変わっていってしまうでしょう。後からその変わる前の状況を思い出すことは難しいものです。
でも、この動画を見れば、当時の感情が一発で思い出せますし、客観的に見ることもできます。こんなにもボロボロだったけど、今はわりと悪くないじゃん?と思えたら、そこから逃げずに頑張った自分をポジティブに肯定でき、今後辛いことが起きても、この動画が心の支え/自信につながるかもしれません。
そして、良い影響は自分自身にとってだけではありません。ふじたく君の例は、会社/仕事の話ですので、これから入ってくる若手も、似た苦労の道を歩むことがきっとあると思います。今をときめくふじたく君の若かりしボロボロの姿を見て「ふじたくさんにもこんな時があったんだ!」と、感じることができます。よく先輩から昔の苦労話を聞きますが、動画では眼の前に自分と同い年くらいだった頃の先輩が辛そうな顔で話しているので、聞くだけでは得られないリアルを感じとれると思います。そういったものを通して、先輩に話を聞きやすくなったり、親近感が湧いてくるかもしれないことを考えると、悪いタイミングを残すことは自分のためだけではなく、まわりのためにもなる可能性があると思いませんか?
本能が邪魔をしてきても、未来を考えた時の最善が何か?で判断していける余裕を持っていけると、人生さらに行きたい方向に迎える気がします!自戒の念もこめて。
KAIDOH’S FILM
2025.02.23